ベティ・ブルー インテグラル 完全版

原題 37°2 le matin, l’integrale
製作年 1991
製作国 フランス
監督 ジャン=ジャック・ベネックス
脚本 フィリップ・ジャン
音楽 ガブリエル・ヤレド
出演 ジャン=ユーグ・アングラード、 ベアトリス・ダル、 ジェラール・ダルモン、 コンスエロ・デ・ハヴィランド

彼女は脚を折った野生馬
立ち上がろうと必死でもがく
そして輝く草原を夢見て柵の中に迷い込む
自由なくして生きられないのに

軟(やわ)なカップル達よ、ジャン=ジャック・ベネックスが贈る破滅で至高の愛を見よ💙
人生の最期に1本だけ観られるならこの映画を選びます。
というくらい思い入れの強い作品です🎬

激しい愛の営みが何度も映し出されますが、何と言っても一番の愛の表現はピアノの連弾。
交互に弾く旋律の美しさ・テンポが素晴らしく、束の間の安らぎと未来への不安を感じさせ、映画の中でもベストのワンシーンだと思います。
(下に続く↓)

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ベティは存在しない何かを探している
世界は小さすぎる

君は不思議だ
人生の意味を探し求めてた
君と生きることこそ一番大切だ

二人で旅に出よう
僕たちはいつも一緒だ
何があろうと
誰にも引き離せない

書いてたの?
考えてたんだ…

何度観ても、ラストの描写に胸が締め付けられます😭

前半は真っ赤でタイトなドレスで登場しますが、洋服の色は徐々に淡くなり、最後は真っ白な病衣となる。
最期に着ていた病衣の白が、ラストに登場する猫の色なんですね。
そしてベティが着ていた情熱の赤は、精神病院に忍び込むゾルグが赤いコートを着ることで受け継がれる。

季節や色彩の移り変わり、音楽、情熱と狂気、すべてが美しく心をえぐられる。
20歳で初めて観た時と同じように、20年後も同じ感情と衝撃を与えてくれる。
自分にとって完璧だと思える映画は “欠点さえも愛すことができる映画” だとすれば、まさに『ベティ・ブルー』は私にとって完璧な映画だ。

https://x.com/cinematographjp/status/1871465908344074425

 

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