原題 | A Light Never Goes Out |
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製作年 | 2022 |
製作国 | 香港 |
監督 | アナスタシア・ツァン |
脚本 | アナスタシア・ツァン |
音楽 | アラン・ウォン、 ジャネット・ユン |
出演 | シルビア・チャン、 サイモン・ヤム、 セシリア・チョイ、 ヘニック・チャウ、 ベン・ユエン |
我が手に自由を携え、猥雑さの中で繁栄を謳歌した香港。
街の中には多くのネオンが光り輝き、1997年の中国返還後も、2011年時点ではまだ12万個ものネオンが光り輝いていた。
だが、徐々に中国の規制が強化され、2022年時点で400個程度にまで減ってしまった。
ネオンに対する規制強化は、なぜか民主化運動に対する規制の時期とぴったり重なる。
2つに因果関係はないだろうが、なぜか奇妙な相関関係がある。
「何十年もの歴史が予告もなく撤去されるんだ」というセリフが表すように、香港が独自に発展してきた100年の歴史が塗りつぶされようとしている。
「ネオンは光の書道」という言葉も、独自性・アイデンティティ・心の現れといった意味かもしれない。
だから、この映画を観た香港市民は “燈火(ネオン)” が意味することに誰しも気づくだろう。
ネオンには魔法がある
願い事をしてネオンが点滅したら
願い事が叶うんだ
このセリフにも、自由と民主化への想いが込められている。
香港市民の願い事は、いつか叶うのだろうか?
それまで、心の中のネオンをいつまでも灯し続けなくてはならない。
そんな映画でした。