Twitterに投稿した映画の感想を毎週更新(2022年3月開始)

映画はアリスから始まった

原題 Be Natural: The Untold Story of Alice Guy-Blache
製作年 2018
製作国 アメリカ
監督 パメラ・B・グリーン
脚本 パメラ・B・グリーン、 ジョーン・サイモン
音楽 ピーター・G・アダムス
出演 アリス・ギイ=ブラシェ、 シモーヌ・ブラシェ、 ジョディ・フォスター(ナレーション)

映画が “動画” に過ぎなかった黎明期
動画を “映画” に昇華させた開拓者
なぜ 彼女は映画史から消され
再び見出されたのか

映画史に興味があれば、絶対観ておくべきドキュメンタリー🎬
彼女の偉大な功績だけでなく、リュミエールからハリウッド初期の映画史を
楽しく学べるアーティスティックで観やすい作りに🙂

以下、映画より抜粋
—————————————–
映画を撮りたいと言ったら「若い娘に向いている」と言われた。
豊かな感性で物語を自作しどんな映画も作れると気付いた。

当時は退屈な素材動画ばかり。
それらは映画でなくたっていい。
映画が映画であるために、アリスが必要だった。

当時の人は映画はすぐに飽きて無くなると思っていた。
だからアリスの存在は重要なのだ。

YouTubeのように技術やスタイルが未確立にも関らず、
アリスの映画は今の映画と同レベルで製作されていた。

アリスはエジソンと同時期に別の手法でトーキーを開発し、
ミュージカル映画の先駆者となった。

当時は多くの女性監督がいたが、特にアリスの映画は洗練され、魔法のようで感情をかき立てられる。
映画がない時代に、なぜ飛び抜けた映像センスが?

脚本家・監督としてファッション、子育て、児童虐待から恋愛喜劇、コメディ、特撮まで幅広く制作。
そして世界初のコメディ監督。今見ても面白い。
修道院で少女時代を過ごしたのに、とてつもなく際どい映画も製作した。

フェミニズムをコメディに仕立るなんて時代を超えた発想だ。
すべて彼女から始まった。

「戦艦ポチョムキン」の監督は8歳で彼女の映画を観て影響を受け、
「十月」という作品で手法を真似た。

アリスは男女差別を映画に取り入れ、既成概念を覆そうとした。
また オール黒人キャストの映画も製作。歴史的に重要で斬新だった。

彼女が自社に掲げた標語
” Be Natural “
演技=ポーズの時代に、自然な演技で良いと教えてくれた。

あなたがGaumont (現存する最古の映画会社)を作り、花を咲かせた🙂

https://x.com/cinematographjp/status/1851174447732178949
https://x.com/cinematographjp/status/1851534952988623166

be-natural1