ジャンヌ・ダルク

原題 The Messenger: The Story of Joan of Arc
製作年 1999
製作国 フランス
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
音楽 エリック・セラ
出演 ミラ・ジョボヴィッチ、 ジョン・マルコヴィッチ、 フェイ・ダナウェイ、 ダスティン・ホフマン、 ヴァンサン・カッセル、 チェッキー・カリョ、 ティモシー・ウェスト

神とは何なのか?
そしてジャンヌとは何だったのか?

リュック・ベッソン監督特集 7作目は、意外にも歴史物🎬
「”起きたこと” と “内面” をどう両立して描写するか」に苦労するも、ミラジョヴォの気迫の演技は見ごたえあり🙂

リュック・ベッソンは “作りたいものを作る!” のが流儀。
このテーマは「フランス人として一度は描きたかったんだろう」と心の内を慮(おもんぱか)る🤔
悪い部分は何も無く、ベッソン監督の描写力も遺憾なく発揮されているのに、”誰もが知る歴史物” は本当に難しいのだと実感。
問題は “ジャンヌ・ダルクをどう描くか?” の1点に尽きる。
どちらかというと皆は「史実に基づいた正しい姿」「実際のジャンヌの人間性」を観たいのですが、出来上がった作品は泥臭く、戦(いくさ)ばかりで、強迫観念にかられたジャンヌでした。
これは歪曲された方のジャンヌで、実際の裁判資料等からはもっと誠実で敬虔で良識ある人物だったことが伺えるそう。
謎のオカルト的キリストの描写もかなり微妙で、あくまで個人的(超ベッソン的)視点による物語と捉えた方がよさそうです。

その後も彼は作る作品に躊躇がなく、”作りたいものを作る” 精神で満たされていき、『グラン・ブルー』や『レオン』のような映画史に名前を残す名作を手掛けることは一切なくなってしまいました。

https://x.com/cinematographjp/status/1829068624000365057

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