スティーブ・ジョブズ

原題 Jobs
製作年 2013
製作国 アメリカ
監督 ジョシュア・マイケル・スターン
脚本 マット・ホワイトレイ
音楽 ジョン・デブニー
出演 アシュトン・カッチャー、 ジョシュ・ギャッド、 アーナ・オライリー、 ダーモット・マローニー、 マシュー・モディーン、 J・K・シモンズ、 ルーカス・ハース

クレイジーな人に乾杯
はみ出し者、反逆者、問題児
場違いだと感じる人、物の見方が違う人
彼らは規則を嫌い 現状を良しとしない
彼らの言葉を引用する人も
反対する人、称賛する人、貶す人もいるが
無視はできない
彼らは物事を考え 人類を前進させる
クレイジーに見えるが 天才だと思う
世界を変えられると本気で思う人間が
世界を変えるのだから

昨日観た『ソーシャル・ネットワーク』に続き、もう1世代前のIT業界のカリスマ、スティーブ・ジョブズを描いた伝記映画を鑑賞。
主演のアシュトン・カッチャーが、ジョブズの声・歩き方・仕草を正確に再現しているのが地味に凄い。

だけど、「Jobs」という原題にも関らず、この映画の7割はアップル社の成り立ちとその後を描いている。
そこがデヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』と異なるところで、会社じゃなくて “スティーブ・ジョブズとは何者なのか?” を描かないといけないのに、人物像があまり見えてこない。
特に若い頃はマーク・ザッカーバーグ以上に突き抜けて尖っていたはずで、イーロン・マスク並みにエキセントリックで、かつ情熱家だったはず。
その常人離れした人間性が世界を変えていったという描写が見たかった。
映画の後半で後にアップル製品全体を統括するカリスマデザイナーとなったジョナサン・アイブが大きく出てきて、ファンとしては「おおっ」と興奮するけど、よく考えたら「Jobs」の名を冠するこの映画にはそういうシーンですら本来不要なんですよね。

だから同じスティーブ・ジョブズを描いた映画ではダニー・ボイル監督版の『スティーブ・ジョブズ』の方が1枚も2枚も上手なのです。

そして当時のIT業界を描いた映画としては、1999年制作のテレビ映画ですが、ビル・ゲイツ(マイクロソフト) vs スティーブ・ジョブズ(アップル)という構図の『バトル・オブ・シリコンバレー』が気軽に観られて面白かったりします。

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