原題 | La memoria infinita |
---|---|
製作年 | 2023 |
製作国 | チリ |
監督 | マイテ・アルベルディ |
脚本 | - |
撮影 | パブロ・バルデス |
出演 | パウリナ・ウルティア、 アウグスト・ゴンゴラ |
アウグストとパウリナは25年間連れ添ってきましたが、8年前、アウグストがアルツハイマー病と診断されました。
チリで著名な文化ジャーナリストである彼は、ピノチェト独裁政権の負の歴史を掘り起こす取材と記録に尽力してきましたが、現在の彼は妻の助けを借りながら、薄れゆく自らのアイデンティティを守ろうと努めています。
夫婦は日々、彼の病気による変化に優しさとユーモアを頼りにしながら適応しようとしているが…
同じテーマを扱う映画も多いですが、この映画はドキュメンタリー。
「ドキュメンタリーではなく演技なのでは?」と思えるような2人の堂々とした姿を上手に写し取る。
だから生々しすぎることなく、でもアルツハイマーに立ち向かう夫婦の生活を完璧に捉えている。
ただ、本当のアルツハイマーはもっと恐ろしく、その生活はこの映画より酷いものかもしれない。
それを発病前と変わらぬ夫婦生活のように見せてしまうのは、この2人の愛の深さゆえなのだろうか。
辛いことも多いが、温かく優しさに包まれている。
その姿を見ているだけで、人間の愛情の深さと、”生きるとは何か” ということを考えてしまう。