| 原題 | Nikita |
|---|---|
| 製作年 | 1990 |
| 製作国 | フランス |
| 監督 | リュック・ベッソン |
| 脚本 | リュック・ベッソン |
| 音楽 | エリック・セラ |
| 出演 | アンヌ・パリロー、 チェッキー・カリョ、 ジャン=ユーグ・アングラード、 ジャンヌ・モロー、 ジャン・レノ |
自由を求めて 自由を失い
生きるために 生を消し去る
自己を求めて 己を失い
愛のために 愛を捨て去る
リュック・ベッソン監督特集 4作目は、ベッソンの中の “娯楽”、”アクション”、”女性像” を一気に確立した転機となる作品🎬
ハリウッド的ストーリーを、フレンチ仕立ての彼流センスで描写すると、泥臭さを残しつつドラマティックな仕上がりに。
“どこかが欠けた主人公” という共通項もしっかり踏襲し、「リュック・ベッソン監督が描きたい要素が詰まった最初の映画」と言えます。
今では陳腐化した「アンチヒーローが国家に暗殺者として育てられる」という定型シナリオをスタイリッシュに再構築し、観るものを惹き込む名作に仕立て上げる。
他の類似品でふんだんに描かれる余分なストーリーはすべて削ぎ落し、とにかく無駄が無い。
過酷なトレーニングなど描かず、ただ鏡の前に座って限界ギリギリの眼差しを向けるだけですべて伝わるのだ。
そして、「最後は主人公がエージェントに反旗を翻す」というお決まりのシナリオではなく、ただ “いなくなる” 。
残された2人の男はコーヒーを飲みながら、空虚な想いを共有する。
ハリウッド映画ではあり得ない、これぞフランス映画らしい終わり方です。
思えばリュック・ベッソンの初期の映画では、男女は必ず一緒になれません。
(ハッピーエンドを迎えるのは『フィフス・エレメント』から)
初期の名作『グラン・ブルー』は何処へ?という寂しさはありつつ、掃除屋ジャン・レノは次作『レオン』で復活。それも嬉しい🙂
https://x.com/cinematographjp/status/1827991616377782335
