ロボット・ドリームズ

原題 Robot Dreams
製作年 2023
製作国 スペイン・フランス
監督 パブロ・ベルヘル
脚本 パブロ・ベルヘル
音楽 アルフォンソ・デ・ヴィラジョンガ
出演

世界中で高評価、感動の嵐を呼んだシンプルなアニメーション。

が、なぜかまったく刺さりませんでした…
たまにこういう事があるのも映画の醍醐味というか、不思議なところですよね。
世界中の人が好きな映画を10本挙げたとして、10本ともまったく一緒の人は誰も見つからないでしょう。
10本中5本が一緒だったとしても、奇跡に近いかもしれません。
それくらい、”映画をどう捉えるか” は超主観的問題で、100人いれば100通りの捉え方があるのです。
はい、言い訳ですね。
言い訳です、この映画がまったく刺さらなかったことに対しての。

「なんで刺さらなかったか」は明確で、理由は大きく2つあります。

① DOGはなんでもっと頑張らないの問題
あれだけ深く友情を感じていたロボットなのに、諦めるのが早すぎ。

リンダはチキンがたべたい!』の問題だらけの母親ですら、娘のために諦めず悪戦苦闘を続けます。
「半年以上放置するけど、オープンしたら取りに行けばいいや。その間、寝て食べて女の子とも遊ぶけど。」という発想が理解できなかったのです。

②擬人化アニメなのに人間臭いテーマ問題
よくある “動物擬人化アニメ” の利点は、人間で描くと生々しい描写を和らげ、主観によって入る邪魔なノイズを消すことです。

そして描くテーマは「愛」「正義」「平和」など、上位概念によって回収されます。
この映画はせっかく動物擬人化で描き、かつロボットまで登場させているのに、”友情”、”別れ”、”ほろ苦い人生” というやけに人間寄りのテーマに帰着します。
「道徳的な寓話」として描くための動物擬人化が、まさかの人生ドラマに終始しているのです。
“敢えての表現手法” だと信じたいですが、個人的には予想外のギャップに絶句してしまいました。

行動を諦めてしまうDOGは “現実的な人間の姿”(犬ですが)であり、きっと多くの人は感情移入できるのでしょう。
もし人間で描かれていたなら、私もそれを理解できたかもしれません。
でも、それは犬だったのです…

 

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