原題 | Sound of Freedom |
---|---|
製作年 | 2023 |
製作国 | アメリカ |
監督 | アレハンドロ・モンテベルデ |
脚本 | ロッド・バール、 アレハンドロ・モンテベルデ |
音楽 | ハビエル・ナバレテ |
出演 | ジム・カヴィーゼル、 ミラ・ソルヴィノ、 ビル・キャンプ、 エドゥアルド・ベラステーギ、 クリスタル・アパリシオ、 ハビエル・ゴディーノ |
まず初めに述べておくと、エプスタイン事件への更なる追求をなぜかトランプはやめてしまいましたが、アメリカ大統領選挙以降「小児性愛者の左派エリート層と闘う右派」という構図があり、この映画はその宣伝だという左派の批評が多い。
主演のジム・カヴィーゼルは、この映画とは関係なくQアノン等の陰謀論を支持する発言をしていることも、左派にとっては気に入らないようだ。
だからこの映画に関するメディアの批評を見ると、一目で右派~中立~左派か良く分かる。(※ アメリカのメディアのみ)
この映画の内容は、本当に政治思想が入ったものなのか?
個人的にはそうは思いません。
最近は日本でも東南アジア向け小児性愛者旅行に関する事件が後を絶たないように、世界中にはびこる児童人身売買の事実がようやく明るみになってきた。
また、塾や学校の教育者による事件も後を絶たないように、小児性愛者(ペドフィリア)はどこにでも存在するのだ。
逆にハリウッドは世界中の犯罪を扱ってきたのに、このテーマは敢えて避けていたのではないでしょうか。
そういう意味でも描かれる内容は衝撃的で、アメリカでは小規模公開ながら予想以上の売上を上げた理由が分かる気がする。
冒頭は誘拐や小児性愛者の描写が出てくるので、目を背けたくなります。
そして、一人目の弟を救い出すところまではリアリティがあるのですが、事実に基づくとはいえ徐々に映画的な演出を加味したシナリオになっていくので、中盤以降は少し違和感がありました。
それでも、こういう問題にスポットライトを当てた勇気に素晴らしさを感じる映画です。