| 原題 | Stop Making Sense |
|---|---|
| 製作年 | 1984 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | ジョナサン・デミ |
| 脚本 | ー |
| 音楽 | トーキング・ヘッズ |
| 出演 | デヴィッド・バーン 、 クリス・フランツ、 ティナ・ウェイマス、 ジェリー・ハリスン |
トーキング・ヘッズを初めて知ったのは、スパイク・リー監督によって2020年に制作された完璧なアート・パフォーマンス・ライブ映画『アメリカン・ユートピア』を観た時です。
ミュージシャンというよりパフォーマーに近いデヴィッド・バーンの恐ろしい才能に唖然とし、その後、『ラストエンペラー』で坂本龍一と共にアカデミー作曲賞を獲っていたことを知りました。
その『アメリカン・ユートピア』から遡ること36年。
ジョナサン・デミ監督とジョーダン・クローネンウェス(『ブレードランナー』の撮影監督)によって作られたトーキング・ヘッズ時代のライブ映画がこれです。
アートスクールの学生が1974年に結成した風変わりなバンドは、風変わりな歌詞とメロディを引っ提げ音楽業界内で高い評価を得てニューウェイヴ・パンクバンドとして認められ、プロデューサーのブライアン・イーノの手によって商業的にもメジャーバンドの仲間入りをするが、デヴィッド・バーンの迷走によって80年代後半からバンドは空中分解し、ヴィム・ヴェンダース監督の『夢の涯てまでも』のサウンドトラックに提供した楽曲「Sax and Violins」を最後に解散します。
このライブはトーキング・ヘッズの全盛期に製作されましたが、簡素な舞台に手作りの演出、風変わりな歌詞に風変わりな振付と衣装、メロディだけはどれもキャッチーで耳に残る不思議なライブでした。
前衛的、創造的であり、混沌としていて神経質。
硬質的で抽象的で、何かが誇張されて奇妙。
良く分からないが、どこかに中毒性を感じる。
確実な未来はどこにも無く予測すら出来ないと、不安に囚われたデヴィッド・バーンが自信満々に歌い上げる。
『アメリカン・ユートピア』へと繋がるパフォーマンスセンスと哲学は、当時はとても粗削りながら、現在まで一貫して引き継がれていることが分かりました。
