原題 | The Devil’s Own |
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製作年 | 1997 |
製作国 | アメリカ |
監督 | アラン・J・パクラ |
脚本 | ケヴィン・ジャール、 ロバート・マーク・ケイメン、 ヴィンセント・パトリック |
音楽 | ジェームズ・ホーナー |
出演 | ハリソン・フォード、 ブラッド・ピット、 マーガレット・コリン、 ルーベン・ブラデス、 トリート・ウィリアムズ、 ナターシャ・マケルホーン、 ジュリア・スタイルズ |
ブラッド・ピット演じる主人公は何者なのか?
きっとアイルランドからの独立を目指す武装組織「IRA」なのだろうが、それを示唆する表現はどこにもない。
冒頭で父親を何者かに殺されただけだ。
何の説明もなく次のシーンで警察との銃撃戦になり、その次には誘導ミサイル!?を買いに札束を鞄に入れて!? アメリカに行く。
そう、アメリカではミサイルも現金で買えるのです。
この頃のブラッド・ピットは好青年だ。
実際はミサイルを入手しようとしている凶悪テロ組織のリーダーですが、背景の説明が余りにも不足しているので、この映画でも好青年のままだ。
監督は政治サスペンスも多く手掛けるベテラン、アラン・J・パクラ。
内容が重いので女性受け・大衆受けを狙ったのかもしれないが、主人公の本性を曖昧にしてブラピの “爽やかさ” を前面に押し出すのはズルい。
もっと表裏を持つ複雑な人物設定にすべきだったと思う。
脚本を見ると、アラン・J・パクラではなく無名の3人の共作。
なるほど、きっと内容で揉めてまとまらなかったんだね。と妙に納得。
ハリソン・フォード、ブラッド・ピットも、撮影開始時に完成していなかった脚本にクレームを入れつつ演技していたそう。
惜しい映画でした。