グランド・マスター

原題 原題: 一代宗師、英語題: The Grandmaster
製作年 2013
製作国 中国・香港
監督 ウォン・カーウァイ
脚本 ゾウ・ジンジ、 シュー・ハオフォン、 ウォン・カーウァイ
撮影 フィリップ・ル・スール
出演 トニー・レオン、 チャン・ツィイー、 チャン・チェン、 マックス・チャン、 ワン・チンシアン、 ソン・ヘギョ

愛を内に秘め、武に生きた男と女
戦争と国に翻弄され、狂わされた人生
そこには 忘れてはならない時代がある

個人的ウォン・カーウァイ特集 10作目
ウォン・カーウァイの最後の作品は、武術家イップ・マンの後半生を描いたもの。表向きは”超絶美しい”カンフー映画📽️
だが、アクションよりも男女の人生、そしてお馴染みの “結ばれることのない悲恋” がベースになっていて、ラストはジ~ンとする味わい深さが🙂

誰もが選択を迫られる。
進む道を選んだ者もいれば、留まることを選んだ者や、間違った選択をした者もいる。
このような時代では、どんなに武術の腕前が優れていても、生きること自体が最も困難なことだったはず。
生きることは高い山を越えるようなもので、肉体や精神を消耗させ、人生を早めてしまう可能性もある。
もしかしたら、ルオメイもマーサンもカミソリもグランドマスターになれたかもしれない。
でも先祖から教えられた秘伝を守れたのは、イップ・マンだけだった。
グランドマスターとは、失われゆく人生において信念と情熱を保ち続け、正しい選択とわずかな運に恵まれた者だけが到達できる最終地点なのかもしれない。

構想から実現の間にドニー・イェンの『イップ・マン』が先にヒットしてしまいましたが、こちらはウォン・カーウァイが香港映画人としてやり残したテーマを自らの美意識で作り上げた作品。
だから超絶美しい。

トニー・レオンが初めて本格的な武術を演じ、そこにチャン・ツィイーも負けじと華を添える。
中国・香港俳優のアクション映画に対する努力は、本当に頭が下がります🙂

また、本筋と別にチャン・チェンのストーリーもあり、これまで同様、この映画でも度重なる脚本変更や膨大なカットシーンがあったことが伺えます。

https://twitter.com/cinematographjp/status/1567404144650240002?s=20&t=OJrkyjBXD9BeeSkPewmVGA

the-grandmaster