| 原題 | The Hours |
|---|---|
| 製作年 | 2002 |
| 製作国 | アメリカ |
| 監督 | スティーブン・ダルドリー |
| 脚本 | デヴィッド・ヘア |
| 音楽 | フィリップ・グラス |
| 出演 | ニコール・キッドマン、 ジュリアン・ムーア、 メリル・ストリープ、 エド・ハリス、 ジョン・C・ライリー、 トニ・コレット、 クレア・デインズ、 アリソン・ジャネイ、 スティーヴン・ディレイン |
自由への欲求
死への衝動
捨てきれぬ愛
生と死は繋がり 時に人は生かされる
映画では、異なる時代の3人の女性が異なる方法で人生の困難に対処しようとする様子が描かれます。
1950年代の主婦ローラにとって家庭の幸福は憂鬱な嘘のようで、現実の生活はあまりにも混沌とし、向き合うことが困難です。
そこで彼女は「ダロウェイ夫人」を読み、眠り、人との繋がりを断とうとします。
しかし、それだけでは十分ではないと悟ったローラは、最終的に自殺という自己完結の方法を思いつく。
2000年代のニューヨーカーであるクラリッサは、過剰に償うことで過去の痛みを静めようとします。
彼女は花を買い、パーティーを開き、いつも活動的です。
彼女を「ダロウェイ夫人」と呼ぶ友人リチャードは余命僅かで、彼を失うことがクラリッサの恐れです。
その恐れを隠すために彼女は沈黙を恐れ、一瞬たりとも立ち止まろうとしません。
1941年のヴァージニア・ウルフも登場します。
彼女の精神は闇に浸り、溺れながら闇と向き合っています。
鳥が死ぬ時、その暗くなった目を見つめながら、まるで死そのものを見つめているかのような美しいシーンがあります。
それはとても絶望的で、救いの手を差し伸べることもできません。
ヴァージニア・ウルフと著作「ダロウェイ婦人」を丸ごと “入れ子” にしてしまった原作小説の奥深さ故に、実写化しても素晴らしい内容です🙂
監督のスティーブン・ダルドリーは、『リトル・ダンサー』に次ぐ2作目でこの完成度は目を見張るものがある。
3作目が『愛を読むひと』、4作目が『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』と、4作続けてアカデミー作品賞 or 監督賞にノミネート。
5作目以降は遠ざかってますが、また素晴らしい作品を世に送り出して欲しいですね🙂
https://x.com/cinematographjp/status/1775070095477477439
