原題 | The Last Emperor |
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製作年 | 1987 |
製作国 | イタリア・イギリス・中国 |
監督 | ベルナルド・ベルトルッチ |
脚本 | ベルナルド・ベルトルッチ、 マーク・ペプロー |
撮影 | ヴィットリオ・ストラーロ |
出演 | ジョン・ローン、 ジョアン・チェン、 ピーター・オトゥール、 ヴィヴィアン・ウー、 英若誠、 坂本龍一、 イェード・ゴー |
孤独な皇帝
平穏と自由を夢見て
歴史と変化に翻弄された
籠の鳥
アカデミー9部門受賞作🏆
数奇な運命に導かれ、多くの悲劇の上で囚われの人生を全うした哀しき男の物語。
ベルトルッチ監督が中国の全面協力を得て作り上げた神作📽️
ここまで壮大な紫禁城シーンは二度と観られないでしょう。
普通、人物を描いた一大叙事詩は英雄が主人公だが、この主人公は違う。
清朝最後の皇帝だった溥儀はわずか2歳で即位し、6歳でその座を奪われたように、ひたすら時代に流され、操られた人だ。
自転車で自分の家(紫禁城)の敷地から外に出ることも出来ない。
その溥儀の目を通して、近代中国が海外の波に翻弄され、革命を経て比較的平和な過渡期に至る軌跡を描いている。
溥儀自身に影響力はないから、彼を中心に描いているが教科書に載っている歴史以上のことは起きない。
それでも、千人以上の部下が整然と並び、幼い溥儀に向かって一斉に敬礼するシーンは圧巻だ。
溥儀は何が起きているのか理解できないが、傾いた国家の部下たちは幼い溥儀に敬礼することの無意味さを理解している。
映画の様々な場面で描写されるそのような “非対称性” こそが、この映画のテーマなのだろう。
多くの行為や物事が、儚くも無意味なものなのだ。
玉座についた皇帝と同じ人間が、時と共に無名の老人にもなり得るように。
この映画もWOWOWのアカデミー特集で数十年ぶりに観たけど、過去に観た各シーンの記憶が鮮明に蘇りました😶
幼少期の影響は残りつつも主人公を情熱ある優しき思想家として描き、革命や戦争という背景も相まって、一人の人間の生涯を描いた見事な映画になっています🙂
https://twitter.com/cinematographjp/status/1637732380374106112?s=20
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【追悼:坂本龍一】
つい最近「ラストエンペラー」を観たばかりでした😢
出演もしながら、この作品で日本人初のアカデミー作曲賞を受賞🏆
写真を見て気づきましたが、デイヴィッド・バーンと一緒に手掛けていたのですね。
心よりご冥福をお祈り致します。