| 原題 | En fanfare |
|---|---|
| 製作年 | 2024 |
| 製作国 | フランス |
| 監督 | エマニュエル・クールコル |
| 脚本 | エマニュエル・クールコル、 イレーヌ・ミュスカリ |
| 音楽 | ミシェル・ペトロシアン |
| 出演 | バンジャマン・ラベルネ、 ピエール・ロッタン、 サラ・スコ、 ジャック・ボナフェ、 クレマンス・マサール、 アン・ロワレ |
炭鉱町のブラスバンドを描いた映画といえば、1996年のマーク・ハーマン監督作『ブラス!』が名作です。この映画も炭鉱や工場の閉鎖など社会問題を背景にしつつ、主題は “共に養子に出されて生き別れた兄弟” となっており、少しピントがぼやけてしまいました。『ブラス!』ではラストに演奏される「威風堂々」が感動の涙を誘いますが、この映画のラストの「ボレロ」は一体何だったのでしょう? 楽器を失い、舞台も失い、客席からボイスパーカッションで演奏しますが、全員が協力し合って一つの音楽を壮大に奏でるブラスバンドの魅力は完全に “病と兄弟” というテーマの下に埋められてしまいました。フランスでは観客と批評家の双方から高評価ですが、恐らくは『ブラス!』を観ていないのでしょう。
監督のエマニュエル・クールコルは『アプローズ、アプローズ!』の監督なんですね。あの作品は音楽ではなく演劇を用いていましたが、「芸術の力で人々が意識を変えて協力しあう」という共通点があり、何となく分かる気がします。そして「ラストは何だかなぁ…」という点もまた一緒かもしれません。
