ポストマン

原題 The Postman
製作年 1997
製作国 アメリカ
監督 ケビン・コスナー
脚本 エリック・ロス、 ブライアン・ヘルゲランド
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演 ケビン・コスナー、 オリヴィア・ウィリアムズ、 ウィル・パットン、 ラレンズ・テイト、 ジェームズ・ルッソ、 ダニエル・フォン・バーゲン、 トム・ペティ、 ジョヴァンニ・リビシ

最悪の映画と聞いていたので覚悟してましたが、冒頭の酷さを除けば意外と見ることができました。テーマも原作も良かったのだろうと想像させてくれる内容でしたが、とにかく演出がチープなのと、無駄に長いのと、「手紙がテーマなのにラストは戦闘?」という無理が祟って、終始苦笑いです。リドリー・スコット監督なら壮大な世界観に負けない素晴らしい映画に仕上げたかもしれません。クリント・イーストウッド監督なら面白い会話を軸に、人間的だがアイロニーを効かせた作品になったでしょう。もしジョージ・ミラー監督だったらまったく別の映画というか、本来の彼の映画である “マッドなんちゃら” というタイトルが付いてファンを喜ばせたでしょう。少なくとも監督はケビン・コスナーではありません。最後に自分の銅像を建てさせるドナルド・トランプ的な監督は見たことがありません。もっと “役者” の要素を上手に使うとか、“いかに手紙が人々の感情を生き生きさせるか” とか、“嘘が真実となり現実を超えていく” 部分をもっと上手に使うとか、“悪役の苦悩や本来亜は間違っていなかった理想” を深く描くとか、銅像を建てる他にできることはいっぱいあったはずです。

これが初主演の個性的な女優は誰かと思ったらオリヴィア・ウィリアムズなんですね。熱演でしたが、残念ながら映画に埋もれてしまいました。脚本は『フォレスト・ガンプ』『インサイダー』『ミュンヘン』『ベンジャミン・バトン』のエリック・ロスで、”ある男の人生” を描かせたら相当深い脚本を作ることができる実績十分の脚本家です。だから脚本は間違っていなかったと思いますが、作品の出来と共にゴールデン・ラズベリー賞の最低脚本賞を受賞するという憂き目にあいました。音楽のジェームズ・ニュートン・ハワードも実績十分ですが、やはり作品の出来と共にゴールデン・ラズベリー賞の最低主題歌賞を “挿入歌全部が対象” というオマケ付きで受賞してしまいます。もちろんケビン・コスナーは最低作品賞と最低監督賞と最低主演男優賞の3冠ですが、オリヴィア・ウィリアムズはノミネートすらされていません。おめでとうございます!

the-postman1